2009年12月20日

部谷京子ワークショッブ

ダマー映画祭inヒロシマ代表を務める部谷京子さんは広島市出身。武蔵野美術大に進学し、在学中から円谷プロダクションで美術助手のアルバイトを始めました。ポール・シュレイダー監督「MISHIMA」、黒澤明監督「夢」「八月の狂詩曲」を経て、1992年に周防正行監督「シコふんじゃった。」で美術監督デビュー。「Shall we ダンス?」「それでもボクはやってない」で2度の日本アカデミー賞最優秀美術賞を受賞。国際会議場であったワークショップでは、「シコふんじゃった。」上映後、映画美術にかける情熱を語りました。聞き手は、ダマー映画祭で監督デビューしたNHK広島放送局の出山知樹さんです。
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「俳優の肉体以外、映るものすべてを用意するのが映画美術の仕事。完成形を頭に描きながら、すべてゼロからデザインする」と話す部谷さん。「シコふんじゃった。」の準備にあたり、生まれて初めて国技館へ行き、大学相撲を見て、都内の合宿所を訪ねたそうです。見よう見まねで土俵を作り、まわしの汗ばんだ感触や、壁に掛けた名札に積もるほこりの量まで丁寧に再現した。「自分の鼻で感じた匂いも映像で感じてほしいんです」


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「1本立ちしようと思ったのは、『自分ならこうやるのに』という気持ちが芽生えたとき」と自身の歩みを振り返ります。「スタジオにリアルサイズのセットを作る。初日に俳優さんを迎えたとき、セットではなく名前を持った空間へ変わる。それが面白い。映画ってライブ、撮影ってライブなんです」。映画美術はまさに天職。「見る人が違和感を感じてしまったら駄目。すんなり物語に入っていければ、その空間ができているということだと思う」


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仕事に向かう姿勢は真剣そのもの。「現場では待たせることが一番迷惑をかける。こうしたいと思うことができていないことが嫌。3日、1週間、1カ月と徹夜をしても間に合わせる。寝る時間よりも、何かを作っていたい」ときっぱり。「いらないと言われても、ちょっとした勘で打ち合わせ以上に作り込んでおくと撮影現場で生きてくる。車でもハンドルに遊びがないと窮屈でしょう」。なごやかな語りの中にプロの厳しさと責任感が伝わりました。


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自分が手掛けた映画は、必ず公開初日の1回目に観賞するそうです。「皆さんの反応を生で感じるようにしている。まるで子どもを旅立たせるような気持ち」だとか。「仕事以外の趣味もない。ほとんど家にいない。どこかに行っているか、人と会っている。廃虚や世界遺産が好きで、休みがあれば旅に出る」と話す部谷さんの原動力はまさに好奇心。「とどまりたくない。常に流れていたい。自分の生きたい場所へ行くことに迷いがないのです」


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吉田喜重監督「鏡の女たち」の台本と出会い、美術の仕事を任されたことが古里との関係を結び直す転機となった。「ヒロシマを猛烈に知りたい。ここでできることをやりたい」と感じ、8月6日の平和公園で影絵作家の友人たちと始めた小さな祈りの場は5年目を迎えた。「映画を通してヒロシマと関わりたいと考え始めていた昨年12月、ダマー映画祭の話が舞い込んだ。私が最初にやったのは国際会議場が空いている日程を調べること。この3日間、皆さんと一緒に映画を見られて本当に楽しかった。ダマー映画祭は来年もやるよ」


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posted by Damah at 15:38| Staff Blog

2009年12月18日

映画祭最終日

映画祭もあっという間に最終日!
第一線で活躍するプロデューサーなどのワークショップなど、見逃せないプログラムばかりです。それぞれの内容はこちらから。
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広島国際会議場前に設置した看板に見入る人たち。興味しんしんです。


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チケット販売担当のボランティア運営スタッフの皆さん。



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ダマー映画祭本部前にて。ボランティア運営スタッフの皆さん今日も一日よろしく!

posted by Damah at 00:17| Staff Blog

2009年12月15日

永田守によるワークショップ

1951年にヴェネツィア国際映画祭グランプリを受賞した「羅生門」をはじめ、「源氏物語」「雨月物語」「地獄門」などの大作を手掛けた大映映画社長永田雅一さんの孫にあたるのが、永田守さんです。ご自身は1978年にTBSに入社し、「ヤングタウンTOKYO」「風雲!たけし城」など多くのテレビ、ラジオ番組を手掛けてこられました。現在はTCエンタテインメント専務として、テレビドラマや映画のDVD販売、映画出資などを行っておられます。
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ワークショップでは、異彩を放つ制作者として知られた祖父雅一さんや同時代を生きた俳優たちへのインタビュー音源を編集した作品を紹介。プロ野球オーナーや馬主としても知られた映画屋「永田ラッパ」の生き様について語っていただきました。


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「映画は娯楽であり、大衆のためにあると考えた日本映画産業の先駆者だった」と守さん。「『羅生門』は高度な商業映画だったからこそ、グランプリを獲得できた」と断言する。自分のキャラクターをさらけ出した雅一。信じやすく、せっかちで、几帳面で、心配りができ、感激屋で仕事に対する情熱に持った実業家だったようです。


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「映画の製作や興行は難しいもんだ。だからね、どんなに知恵や才能があっても、つきがないと駄目、才覚がないと駄目だ」と雅一さんは語る。「人生はその日その日が本番」という。映画屋は本番を愛し、その一瞬に命をかけたのでしょう。

posted by Damah at 19:42| Staff Blog

ラルフ・ウィンターによるワークショップ

ラルフ・ウィンターさんは、「X-MEN」3部作や、「猿の惑星」、「ファンタスティック・フォー」をはじめとする数々のハリウッド映画をプロデュース。ダマー映画祭の審査員であり、若いクリエーターの育成にも熱心で、米国内外の大学、映画祭で定期的に講演を行っています。国際会議場であったワークショップでは、日本でも今年公開された「X-MEN」シリーズ最新作「ウルヴァリン X-MEN ZERO」の制作の舞台裏について伺いました。
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映画の予告編とスタントマンによる格闘シーンのテスト映像などを上映。「高額な制作費を抑えるため、監督が現場に入るまでに準備します。監督に見てもらい、イメージを伝えるためのビデオ」だそうです。格闘シーンのテスト映像は、見るだけで1日かかる長さの撮影をしているとのことです。


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脚本づくりについては、「ページ数よりも、訴えかけるものがあるかどうかが重要」と強調。「私は最初の20ページを読んで、続けるか、やめるかを決める。映画はいろんな人が協力しながらつくるもの。最初の脚本にみんなが手を加えるのは当たり前です」


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「商業性と創造性の間で苦しむことはないか」という質問に、「ある」と答えたラルフさん。「ルネサンスの時代から、芸術家が自分の絵を売ってくれるパトロンを探すことは今も変わらない」とのこと。「映画を学ぶ学生には、文学、芸術、音楽に触れることで、創造性の大切さを学ぶように教えている」と話していました。


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広告の仕事を踏まえて、「全世界で2〜5分のショートが重要になっている。感情的なつながりを持つことができるかどうかが重要」と指摘。「ショートフィルムは仕事をやめずに芸術性を追求する突破口になる。いまや道具はどこでも手に入る」と激励しました。

posted by Damah at 19:36| Staff Blog

バービー・タンによるワークショップ

今日は13日。あっと言う間に最終日になりました。
映画プロデューサーのバービー・タンさんは、1981年に香港の大手プロダクション会社「ゴールデン・ハーヴェスト」に入社し、プロダクションマネージャーとして映画業界でのキャリアをスタートしました。2000年に「チャイナ・インターナショナル・エンターテインメント」を創設。「レッドブロンクス」「香港国際警察・ニューポリスストーリー」など多くのジャッキー・チェン主演作品をはじめ、40本以上の映画をプロデュースしてきました。国際会議場であったワークショップでは、中国で映画をつくるためのに必要な手続きなど舞台裏について聞かせていただきました。

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まず中国で制作した予算規模の異なる2つの映画の予告編を上映。中国での映画をつくる狙いは「撮影する場所を探すことと、コストを抑えること」。ただし、政府から撮影許可を得るための申請手続きは時間と根気強さが必要とのこと。パートナーとなる現地の制作会社とのかかわり方によって、配給収入の比率が異なるそうです。


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ジャッキー・チェンに関するエピソードも披露。「ジャッキーがよく言っていたのは、人をリスペクトすること、ドラッグはやってはだめ、マフィアに入ってはいけない―の3点。彼が平和主義者であることには間違いありません」とのこと。日本の制作会社については「確実な仕事をしてくれる」と評価していました。

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「映画にとって何が一番大事だと考えていますか」との質問に対し、「お客様に伝えたいメッセージ」と答えたバービーさん。「プロデューサーと監督は同じ考えをシェアしなければならない。監督の思いを心から信じることで、見る人の心に伝わる作品を生む。感じることができる映画はきっと作品にかかわるすべてのスタッフが心を込めた作品。そうれなければ、ただのやっつけ仕事になってしまいます」と語りました。





posted by Damah at 19:30| Staff Blog